Kuuでは8週間プログラムとリトリートを提供しています。これらの違いは何なのか?とお問合せをいただくことがありますので、今回はそれについて説明していきます。
まず、8週間プログラム、リトリートとも、マインドフルネスについて全く初心者の方でもご参加いただけるプログラムにしています。マインドフルネスとは?から解説していき、座る瞑想、歩く瞑想、思考・感情・身体感覚の取り扱いを学びます。
そのうえで、8週間とリトリートはどう違うのか。
当センターの8週間プログラムは、MBCTより多くを学んでいます。8週間の特徴は、毎週2時間行われるセッションの合間の6日間に、自宅での宿題が課せられることです。これにより、自ら感じ、感覚を徐々に深めるとともに、その感じ方について次のセッションでインストラクターや他の受講者と共有することで、フィードバックを受け、新たな気づきを得るサイクルに入ります。そうして、8週間の最後には、今後の人生で、起こりうる場面を想定し、その時にどのように対処するかの準備を行います。これは、落下する前々からパラシュートを準備しておく必要性という比喩で説明されます。
8週間プログラムの教材
リトリートは、3日間にかけて、非日常空間で集中して行われるセッションです。
過去にはオリーブの島や、邦久庵と言った場所で開催されました。オリーブの島は、大村湾に浮かぶ島で、『小さな島のオリーブ畑』の生まれた島です。もともとほぼ無人島のようなところで、自然が豊かな島で、オリーブだけではなく、自生の栗の木なども楽しめます。島であるため、船で渡るところも非日常感を感じられる要素です。
オリーブの島の表玄関
オリーブの島から大村湾を望むデッキ
邦久庵は、ハウステンボス等の設計をされた、建築家・池田武邦先生が、自然との共生をテーマに、自然の素材のみを使って結んだ庵です。こちらも大村湾を望む場所に立地し、静かな入り江の先端にあります。陸続きですが、入江の先端という立地、庵に向かう細い堤防沿いの道、そして茅葺の屋根が、これも非日常感を提供します。
邦久庵のデッキから海を臨む
邦久庵から望む夕日
このように、非日常空間に身を置くことにより、一度気持ちや感覚をリセットするのがリトリートの良さです。
また、期間中は携帯電話から離れ、自然の音に耳を澄ませて3日間を過ごします。普段、携帯電話に気を取られて注意が散漫になりがちな生活から、一時的に携帯電話から距離を置きます。そうすることで、日ごろ、意識せずに、また必要のない時にも携帯電話に触っていることがわかります。
また食事はすべて菜食で、応量器を用いた食事を行います。一口ごとに両手を膝の上に戻し、一口ごとに集中することで、味覚についての新しい気づきや、食事をしている時の心の動き(もっと食べたい、おいしいものを食べたい、等)が見えるようになります。この体験をすると、日常の生活で、如何に自動的に食べているかということや、体が欲している以上にたべていることがあることに体感で気づきます。参加した方々は、少量でも味わって食べることで満足感が得られと感じられるようです。
次回は、リトリートにおけるプログラムについてご紹介していきます。