Nagasaki Mindfulness Center "Kuu"

リトリートとは

リトリートは原則3日間、集中して、マインドフルネスにとりくむ時間となります。

日々の練習により、少しずつ体で感覚をつかんでいくことは非常に大切で基本的なことですが、これに加えて、一定期間、日常生活から離れて、練習に集中することでより深いところまで感覚をつかんでいくのも大事なことです。
私たちがOxford Mindfulness Centre(Oxford大学)主催の7 days silent retreatに参加した際に、そのことが強く感じられました。このリトリートでは、座る瞑想45分、歩く瞑想45分間を繰り返し行うことが基本となります。最初のうちは、通常の瞑想の練習のように集中できていたりできなかったりする感覚がありますが、数日目から、これまでに無かったような深いレベルの感覚を得るときが来ました。
3日間のリトリートは、長いようで短い時間なので、どのような感覚を得るかについては人それぞれですが、過去に三枯れた方々の中には、まずは心身ともにリフレッシュし、これまでと違う世界との関わり方を感じた、という感想を持たれる方が多くいらっしゃいます。
リトリートはマインドフルネス瞑想を学ぶとともに、土台をしっかり整えるということも重視しています。それは心の土台であったり、体や生活の土台であったりします。具体的には以下のような内容がプログラムに組み込まれています。

  1. 座学
    リトリートにおいては、まずマインドフルネスの基本を座学で学んでいただきます。マインドフルネスの基本ロジックや、マインドフルネスの現代的意味について、あらましをつかんでいただく時間です。
  2. 瞑想の実践
    その後に、瞑想の実践に入ります。非日常の空間で座る瞑想、歩く瞑想といった練習により、五感を研ぎ澄ませたり、心身をリセットしたりします。また、通常の座る瞑想、歩く瞑想に加え、ロウソクの光に意識を向ける瞑想や、慈悲の瞑想など、その時々の流れにより、様々なパターンの瞑想を行います。
  3. 価値観
    常に自分のスタート地点に戻れるように、自分の価値観に立ち返るワークです。価値観が明確であると、いろいろな場面でぶれずに行動することができるようになっていきます。ある研究では、価値観が明確な人ほど、様々な出来事をその価値観を実現するステップと理解することにより、ストレスが低減するとも言われています。書く瞑想ともいわれるジャーナリングの手法を用い、自分の中に眠る価値観に気づいていきます。
  4. 身体感覚/ヨガ
    身体感覚はマインドフルネスにおいて重要な要素です。リトリートの期間は、ヨガの時間や、体の使い方の時間が含まれています。自分の意識の持ち方により体がどう変わるのか、また体が意識にどのような影響を及ぼすのか、実践のなかで感じていただきます。ヨガは、体の柔らかさは求められせん。ただ、自分の体や心の状態に気づくことが重要な要素となります。
  5. 眠り
    日々の生活の土台となる要素として眠りがあります。眠りは体を休ませるだけなく、脳を休ませる大事な時間です。ストレス低減や生産性向上のためにも、上手に眠る方法についても学びます。
  6. 食事
    食事は少量の食事を、応量器を用いてじっくり食べる食事スタイルを取ります。時間をかけてゆっくり食べることで、普段のような慌ただしい食事とは異なる、新しい感覚が得られることでしょう。少量でも気持ちが十分に満足することが感じられます。

全てのプログラム終了後は、『心を整えるノート』により、21日間の継続練習が推奨されます。毎日、少しずつでも継続して練習に取り組んでいただくことにより、日常の生活にもマインドフルな態度が取り入れられるような構成となっています。
一旦非日常の空間で気持ちをリセットしたうえで、土台(価値観、心、身体)を作り直す時間を持つことがリトリートの狙いです。